写真:大木 大輔
2024年10月11日から開催されたSeikoSeed「からくりの森」にて発表した作品「時の囁き」です。
今回siroとしては、もうひとつ「時の足音」という作品を展示しています。2作目となる「時の囁き」では、機械式腕時計の魅力を伝えるためにどういうものがあるといいかを検討して制作することにしました。
機械式腕時計の動きを眺めていると、強い「魅力」を感じます。機械の正確性についての驚きや感動。小さいながらも力強く時を刻む姿のけなげさやひたむきさ。時にそれは、生きて呼吸をしているようにも、見ている私たちへ何かを語りかけてきているようも思えてくるのです。
機械式腕時計の原型は16世紀ごろに発明されたと言われます。レンズは紀元前からありますが、投影機は17世紀頃の発明と言われます。その古くからある2つの技術の組み合わせによって映し出される機械式ムーブメントの姿は、鮮明でありながら幻想的でもあります。
見れば見るほど魅了され、まるで時計の中に入り込んでしまったのではないかと思うような感覚、そしてその囁きに耳を傾けるような体験を通して、この永遠に続く「時のロマン」を感じていただけたらと思います。
ディレクション・企画・開発・テキスト:松山 真也(siro)
企画・テキスト:渡辺 浩彰(VODALES)
企画・光学設計:高田 徹
デザイン・テキスト:松下 裕子
進行:片桐 崇門(siro)
client
セイコーウオッチ株式会社, TRUNK